日本人とお盆

日本人とお盆01
 「盆と正月が一緒に来たようだ」と感激の気持ちを表現することがあります。日本人独特の表現ですね。これは、日本人にとっては正月とお盆が最も重要な二大行事となっていることを証明するような表現でもあるのではないでしょうか。
 正月行事とお盆の行事は、本来日本人にとっては「祖霊祭」であったのです。とりわけお盆は「収穫感謝祭」であるとともに、自分たちを守ってくれた祖先の霊に戻ってきてもらい、祖先ともども収穫を祝ってくつろぐ日でもあったのです。お盆の本来は仏教の行事ではなく、仏教伝来以前からあった日本古来のしきたりが、後に仏教と結びついたもののようです。
日本人とお盆02
 お盆の代表的な行事は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といい、旧暦の七月十五日に祖先の霊の冥福を祈るために親戚一同で墓参りをし、僧侶にお経をあげてもらう「霊祭り(たままつり)」を行います。これは、日蓮が地獄に落ちて苦しんでいた母の倒懸を助けたという「盂蘭盆経の説話」にもとづく教えから生まれた行事であるようです。
 現代生活においては、お盆の風俗習慣も複雑なしきたりは簡素化されて切り捨てられたりしています。しかしながら今日でも、旧盆にあたっての帰郷の大きな目的のひとつが「お墓参り」です。昔も今も変わらずの日本人に共通の心情を垣間見せているのではないでしょうか。
日本人とお盆03
 日本人にとっての現代のお盆は、昔と比べれば大きく様変わりしています。しかし自分たちが生きていく上での収穫に感謝して、今自分があるのは祖先がいたからであることを、まもなくやってくるお盆の日に考えてみてはいかがでしょうか。
お彼岸のはなし
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